「逆潮流対策」失敗しない太陽光発電とは?
皆さま、こんにちは!
広島・福山で太陽光発電をするならSAWADAにお任せ!
太陽光発電システムの高性能化とコスト削減によって、
発電した電気は、売電するよりも自社で使用する
『自家消費型太陽光』の方が、経済性が高くなってきました。
現在の法人の電気代(高圧区分・従量電灯)が
おおよそ15円/kWh~18円/kWh(再エネ賦課金込み)であることに対し、
2021年の産業用太陽光のFIT(固定価格買取制度)による買取単価が
10kW以上50kW未満が11円/kWh
50kW以上250kW未満が12円/kWhであることから、
売るほうが損で、使うほうがお得であることは明白です。
自家消費型太陽光による節税メリットが大きいことから、
法人の皆様にはぜひ設置していただきたい自家消費型太陽光ですが、
「逆潮流」を防止するための取り組みが必要です。
今回は、逆潮流とは何か、逆潮流による問題、自家消費型太陽光での逆潮流対策、
これからの動きについて解説していきます。

順潮流と逆潮流とは?
そもそも火力、原子力、水力、太陽光等再エネなどの発電設備で「生産」された電気は、
電力系統(電線)を通じて流れ(流通)、需要家によって購入、「消費」されます。
この流れを「潮流(順潮流)」といいます。
電気が系統から需要家側へ流れることを潮流(順潮流)といいますが、
反対に、需要家側から系統側へ電気が逆流するのが、「逆」潮流です。

逆潮流で注意すべきポイント
逆潮流を行う場合においては注意しなければならないポイントがあります。
それは、系統において周波数を維持する、つまり、
電力の「品質」を確保するということです。
特に太陽光発電など自然環境に左右されやすい再生可能エネルギーの電気は
過電圧または不足電圧になることがあり、
これが原因で周波数のバランスが崩れることがあります。
そのため、電力品質を整えるための設備も合わせて設置することが必要です。
具体的には、パワーコンディショナー、接続箱、売電電力計となります。
パワーコンディショナー:発電された電気を直流(DC)から交流(AC)へ変換する機器
接続箱:太陽光発電で発電した電気を1つに集める装置
売電電力計:発電した電力を計測する機器 ※法律で設置義務あり
詳細は、令和元年10月7日資源エネルギー庁
「電力品質確保に係る系統連系技術要件ガイドライン」に規定されております。
太陽光発電の系統連系のパターン
太陽光発電の系統連系には3パターンあります。
①系統切替型システム(自立切替型・防災型)
防災での用途となります。
停電等が起きた場合、発電した電力を系統から切り離し、特定の消費電力(避難施設等)のために供給します。
②系統連系型システム(逆潮流あり)
:全量売電型太陽光・余剰売電型太陽光
全量売電型の太陽光発電や余剰売電型の太陽光発電などが、
発電した電気を系統側へ流すことで売電する際は逆潮流を行います。
逆潮流するには、
系統の空き容量と負担金の支払いが必要になります。
特に系統の空き容量については、
太陽光発電設備の増加によって年々少なくなってきております。
そのためどこでも自由に逆潮流できるというわけではありません。
③系統連系型システム(逆潮流なし)
:自家消費型太陽光
常時、太陽電池で発電した電力より負荷のほうが多い場合は、逆潮流をしません。
工場や倉庫などの法人需要家での自家消費型太陽光導入にあたっては、
基本的に逆潮流は行わない前提での設計、
つまり、発電した電気を常に使い切る状態が必要になります。
逆潮流なしで自家消費型太陽光を導入する場合、
RPR(Reverse Power Replay , 逆電力継電器)という、逆潮流発生時太陽光発電を強制的に停止させる機器の設置が電力会社から求められます。
そのため、逆潮流が発生する(=発電した電気が使い切れず余る状態)と、
一度強制的に太陽光発電がストップし、発電出来なくなってしまいます。
自家消費型太陽光の導入時は、発電が止まらないように逆潮流を事前に防ぐ必要があります。
十分な逆潮流防止策がなされていない場合、毎日のように発電が止まってしまうという事態が起こりえます。
太陽光発電の逆潮流対策とは?
このような自家消費型太陽光の失敗を防ぐために、
①設置パネルを少なくし、日中の電気を使い切れるようにする。
②発電出力の制御装置を設置する。
という2つの方法があります。
①設置パネルを少なくし、日中の電気を使い切れるようにする。
この場合電気代削減効果は小さくなるというデメリットが大きいです。
②発電出力の制御装置を設置する
「制御装置」は逆潮流を起こす前に、
太陽光発電設備の出力を制御するというものです。
たとえば、供給されている電力量をリアルタイムで制御する「負荷追従制御機能」があります。実際の電力消費傾向を基準にして制御するため、発電量を最大限に保つことが可能です。
この方法であれば、太陽光パネルを可能な限り多く敷設し電気代削減効果を最大化しつつも、使用電力量の増減に合わせて、自動的に太陽光での発電量を制御・抑制し逆潮流の発生を未然に防ぐことができます。
このように対応することで、『失敗しない自家消費型太陽光』の導入は可能です!
番外編~逆潮流アグリゲーション
調整力を「逆潮流アグリゲーション」するという動きが活発化しています。
調整力とは、家庭用・産業用の蓄電池、コジェネ等の分散型エネルギーリソース(DER)をまとめて、送配電事業者が系統安定化のためゲートクローズ後に運用するΔkW価値電力のことです。
2023年4月より需給調整市場(三次調整力②)において逆潮流アグリゲーションの運用が開始されることに合わせ、電源Ⅱ´低速需給バランス調整力へ適用を拡大している状況です。
調整力の「逆潮流アグリゲーション」が可能になれば、
需要家がもつ蓄電池の電力の流通が活発になると見込まれます。
詳細は2020年12月18日、資源エネルギー庁
「逆潮流アグリゲーションの調整力としての活用」をご参照ください。
逆潮流を防止するためには?
自家消費型太陽光を導入する場合には、逆潮流を起こさないように
RPRや発電出力の制御装置を導入しましょう!
SAWADAは広島・福山で太陽光発電事業をしており、
安心して電力をお使いいただけるように太陽光システムを提供しております。
太陽光について気になる方はお気軽にお問い合わせください!
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