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2021年09月27日

カーボンプライシングとは?環境省・経産省の政策を解説します

皆さま、こんにちは!
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2030年の温暖化ガス削減について、菅首相は13年度比46%削減するとの目標を打ち出しました。

背景にはバイデン大統領が主催した「気候変動サミット」で主要排出国が新たに打ち出した「30年度の温室効果ガス削減目標」があります。

これまで日本は「2030年に13年度比26%削減する」と掲げていましたが、
国際的に「脱炭素化」が加速する中で、引き上げざるを得なくなりました。

もともと経産省は、「39%減」が限界と訴えていましたが、
風力などより早く導入ができる太陽光発電の大量導入や、
省エネの深堀を行うことで「46%減」の目標達成の実現可能性があるとしています。

また、「46%減」の目標達成のため、環境省と経産省は「カーボンプライシング(CP)」の本格的な制度設計の検討を進めています。

本日は、カーボンプライシングについて解説します!

カーボンプライシングとは

カーボンプライシングとは、排出される二酸化炭素(カーボン)に価格付けする、気候変動への対策です。

カーボンプライシングには主に4パターンあります。

炭素税

電気・燃料などCO2の排出に対して、
その量に比例した課税を行う制度

排出権取引

環境汚染物質の許容排出量(排出権)を企業・国に割り当て、
排出量が上限を超過する企業・国が、余裕のある企業・国から「排出権」を買い取る制度

非化石価値取引

再エネなど化石燃料でないエネルギーがもつ価値を取引する制度

炭素国境調整措置

炭素価格が低い国で作られた製品を輸入する際、
炭素の価格差を事業者が負担する制度

上記を詳細にみていきましょう!

①炭素税

炭素税とは、電気・燃料などCO2の排出に対して、その量に比例した課税を行う制度です

企業が生産活動を通して汚染物質を排出すると、気候変動という外部不経済をもたらします。

政府がこの「外部費用」を把握し、「税金」の仕組みを活用し、排出企業に「外部費用」を負担させる(=外部費用の内部化)、というのが炭素税制度の基本となります。

フィンランド・スウェーデン・デンマーク・スイス・アイルランド・フランス・ポルトガル・カナダBC州が炭素税を導入しています。

炭素税のメリット・デメリット

メリット デメリット
炭素税は、価格が一律に定まるため、
事業活動への影響について予見可能性が高いです。

納税額が高額になってしまう可能性があります。

炭素税導入国であるフランスでは、
2018年に、ディーゼルエンジン燃料やガソリンにかかる炭素税を二酸化炭素排出量1トンにつき44.6ユーロから、2030年までに100ユーロに引き上げることを表明しました。

この炭素税は一律に課税されるため、燃料の消費が多い農家・地方在住の市民の負担が重くなり、増税に反発した市民が2018年「黄色いベスト運動」(デモ)で抗議し、政府は税引き上げの見直しを余儀なくされました。

炭素税に関して経団連の見解

炭素税について、経団連は2021年9月8日に、2022年度の税制改正への提言として、「炭素税」について、「現状では新規導入の合理性は明らかでない」として議論をけん制しています。

②排出権取引

排出権取引とは、環境汚染物質の許容排出量(排出権)を企業・国に割り当て、排出量が上限を超過する企業・国が、余裕のある企業・国から「排出権」を買い取る制度です。

この制度を提唱したのは、カナダの経済学者デイルズであり、大気や水のような環境が誰のものにもなっていないことが汚染の発生原因とし、汚染物質を排出する権利(環境を利用する権利)を設定し取引可能な市場をつくることで、コスト効率的に排出削減をしていく、が元々の考え方です。

排出権取引は中国・EU・韓国・ニュージーランド・イギリス等が導入しています。

上記の導入国とRGGI(地域温室効果ガスイニシアティブ)は、
国際炭素行動パートナーシップ(ICAP)
(義務的な国内排出権取引制度を実施済みまたは実施を約束している政府または公的機関によるフォーラム)へ参加しています。

排出権取引導入のメリット・デメリット

メリット デメリット

市場メカニズムにより効率的に排出量を削減することができます!

排出権が実際の排出量を上回る場合は、排出権から実際の排出量を引いた差分が市場に供給されます。

一方、排出権が実際の排出量を下回る場合は、実際の排出量から排出権を引いた差分を市場から購入します。

前者は排出権を供給し、後者は排出権を需要するため、削減量を減らし、企業の排出量削減費用を最小化することができます

排出枠に余裕がある国や企業は排出量抑制のインセンティブが働きにくい、また、排出権の価格が下がりすぎると国や企業の削減へのインセンティブが発生しにくくなるという可能性があります。

排出枠の設定は非常に難しく、設定次第で事業者の費用が大きく変わるため、いかに合理的に排出枠を設定するかが重要になります。

③非化石価値取引

非化石価値取引とは、再エネなど化石燃料でないエネルギーがもつ価値を取引することです。

実際に日本でも「非化石価値取引市場」が導入されています。

また2021年の3月には経産省は新たな非化石価値取引市場として、再エネ価値取引市場高度化法義務達成市場の導入を検討しており、非化石価値の調達が多様になっています。

再エネ価値取引市場は、再エネの価値である「FIT証書」が取引対象であり、小売電気事業者および大口需要家が購入可能です。

高度化法義務達成市場は、再エネの価値である「非FIT証書」が取引対象であり、小売電気事業者のみが購入可能です。

需要家の皆様は、小売電気事業者経由もしくは直接クレジットを購入することで、非化石価値を取引することができます。

④炭素国境調整措置

炭素国境調整措置とは、炭素価格が低い国で作られた製品を輸入する際、炭素の価格差を事業者が負担するしくみです。

現在はEUが場内外の産業の競争公平性を確保するために導入を検討しており、また米国もバイデン大統領が「クリーンエネルギー革命と環境正義計画」の中で、十分な気候・環境対策をしていない国からの炭素集約型製品に対し、炭素調整料金または割り当てを課すことを検討しています。

EUは遅くとも2023年1月までに導入する予定であり、日本も「国外の検討状況を注視しつつ対応を検討する」としています。

経産省のカーボンプライシングの方向性

経産省は「成長に資するカーボンプライシング」の前提として、

  1. 脱炭素を実現するための代替手段の確立状況・時間軸を踏まえる
  2. 競争環境の変化、CO2削減が「価値」として評価される市場ルールの変化を踏まえる
  3. カーボンプライシングを目指し、胎動する市場の力を活用する

という3つを上げています。

また、経産省は電力・ガス基本政策小委員会第54回制度検討作業部会で、今後のカーボンプライシングの検討の進め方を上げています。

対応が必要な事項」として、非化石価値取引市場である「再エネ価値取引市場」や「高度化法義務達成市場」等を上げ「さらなる検討が必要な事項」として、排出量取引の枠組みの検討・構築、税制と既存税制の関係整理、カーボンフットプリントの基盤整備に向けた調査研究の3つを上げています。

そして、令和3年8月には経産省の「令和4年度経済産業政策の重点」で2050年カーボンニュートラルに向け、「カーボンプライシングなどの市場メカニズムを用いる経済的手法についても、成長に資するものについては躊躇なく取り組む」ことも明らかにしています。

まずは、非化石価値取引市場の制度を設計し、順次排出権取引や炭素税導入についても議論をすすめていくことが読み取れますね!

環境省のカーボンプライシングの方向性

環境省は、「排出量取引制度は制度設計次第で有効に機能するものの、詳細な制度設計やファインチューニングなどに時間を要するため、2030年までの大幅な削減が必要な中、まずは炭素税を検討するのが現実的ではないか」や「排出権取引のメリットも多くあるため、両者を検討する必要があるのではないか」という意見があがっています。

仮に、炭素税が導入された場合の、課税の方法についても議論されています。
課税段階として、
上流課税・中流課税・下流課税・最下流課税が上げられます。

  1. 上流課税
    化石燃料の採取時点、輸入時点での課税
  2. 中流課税
    化石燃料製品や電気の製造所からの出荷時点での課税
  3. 下流課税
    化石燃料製品・電気の需要家(工場・オフィス)への供給時点での課税
  4. 最下流課税
    最終製品(財・サービス)が消費者に供給される時点での課税

令和3年7月29日

中央環境審議会地球環境部会カーボンプライシングの活用に関する小委員会

徴税コストや早期の実現性の観点から脱炭素化を進めるには上流課税がよい、
一方、将来的にはCO2排出の見える化などの観点から最終消費段階での課税がよい、など環境省の委員からは様々な意見が出ています。

「下流課税」になる可能性もあるため、工場・オフィスの脱炭素化を進めることが、節税することにもつながります

では、工場・オフィスの脱炭素化にはどのように取り組むのでしょうか。
詳しくはこちらをチェックしてみてください!

最後までご覧いただきありがとうございました。

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